【行政都市プトラジャヤ】現代と融合したイスラム建築

マレーシアの行政新首都として開発されたプトラジャヤは、クアラルンプールから南へ25キロ程南下した場所にあります。

首相官邸をはじめとする政府機関建造物や美しい装飾のプトラ・モスクなど、モダンな建築が立ち並んでいます。

1980年代にクアラルンプールの過密化を緩和すべく連邦政府機関移転計画が起草され、連邦政府がパーム農園を近隣のスランゴール州から買い取り、新行政地区として開発されました。

プトラジャヤ経由のクアラルンプールとクアラルンプール国際空港を結ぶ高速鉄道も開通しています。

又、庭園都市としてデザインされたプトラジャヤは、面積 49.31㎢ の約38%が緑の空間にあてられている為、全体的にゆったりしている印象を受けます。　

週末の朝と夕方はサイクリングする家族連れの姿をみかけます。

 

 

【1】湖畔に佇むピンクモスク

プトラジャヤにはひと際目立つピンクのモスクがあります。このモスクの正式名称はMasjid Putra（プトラモスク）と言い、国立モスクです。

観光客からはピンクモスクと呼ばれ、外観が全て赤・ピンクで建設されています。

内部には、2,000人を収容できるよう設計され、ムスリムでない方も入場できます。女性やショートパンツの男性へは、赤いローブが貸し出され、着用する必要があります。

イスラム教は偶像崇拝が禁止されていますので、仏教でいう仏像やキリスト教でいう十字架等は一切ありません。広大な内部は天井や床に装飾がされていて、あとは巨大な空間になっています。

夜間にはライトアップされます。モスクは湖に沿ってあるため夜は周囲が真っ暗になり、暗闇の中にライトアップされたピンクのモスクは必見です。

ムスリムの方々がお祈りをされていますので、私語やマナーには十分に気をつける必要がありますが、神秘的な空間に自ずと言葉が出なくなります。

装飾の細部までじっくりと見ると時間が経つことを忘れてしまいます。

午後や夜間、金曜日の午後のお祈りをする時間は入場ができません。年中無休ですが、お祈りの時間を前もって調べて訪問することをお勧めします。

 

 

 

 

【2】壮大な首相官邸

日本の首相官邸は、虎ノ門駅から見えるお洒落な現代的建物が特長です。よくニュースでも放映されますが、首相官邸は各国のシンボルとなる建物です。マレーシアの首相官邸は、ピンクモスクのすぐ隣に位置します。

ピンクモスクの前にあるプトラ広場から少し坂道になった場所に大きな門があり、その先にモスクを想像させるドーム型の屋根でイスラム式の建物となっています。まるで、アラビアンナイトの世界を思い起こさせます。現在は中を見学することはできませんが、プトラ広場からも十分に外観を一望できます。

また、プトラ広場から続く一直線の道路の終着地点が首相官邸になっています。パレードやマレーシアの重要行事が行われる際は、この一直線の道路から首相官邸へと続きます。朝方の涼しい時に、一直線の道路の先から首相官邸の写真を撮ると、なんとも言えない壮大な異国情緒を感じることができます。

 

 

 

 

【3】プトラ広場

ピンクモスクと首相官邸の前には大きな広場があります。プトラ広場と呼ばれ、円形の大きな広場となっていて、中央にはマレーシアの国旗と、13の州の旗が並べられています。この広場に沿って車を駐車することができ、クアラルンプールから車をレンタルして来る観光客もいます。

広場の中央には、観光客や地元の方も大勢写真を撮っていますが、日陰がないエリアになりますので、日射病には要注意です。夕方にかけて涼しくなると、地元の子供達で賑わいます。自転車やバトミントンで子供から大人まで運動する絶好の広場です。

夜になるとカラフルな電球がついた自転車に乗ることもできます。ただ、灯りがほとんどありませんので、真っ暗になってしまいます。円の形に沿った広場の脇には溝もありますので、夜間に行かれる際は足元に要注意です。

 

 

 

 

【4】その他建物

湖畔からピンクモスクや首相官邸を眺めるには、スリ・ワワサン橋がオススメです。

日中は交通量が多いので、車を停めることは難しいですが、夜間になるとローカルの方々はここからライトアップされたピンクモスクを眺めています。湖畔に浮かぶ幻想的な建物は、現地の若者たちのデートスポットとなっています。

他にもこのエリアにはたくさんの建物があります。連邦裁判所や各行政機関の建物はすべて新しく建設されたものです。近代美術の建物ですが、すべてイスラムデザインになり、各区画も贅沢な広さがあります。まるで、近未来のような雰囲気で、車やバスで行かれる際は、車窓からずっと眺めても飽きることはありません。

 

 

 

 

【5】Shangri-La Hotel

プトラジャヤはマレーシアの行政の中心地です。各国首脳がここを訪れた際に泊まるのが、Putrajaya Shangri-La - Malaysia（プトラジャヤ　シャングリラ　クアラルンプール）です。

Shangri-La Hotelといえば、5つ星ホテルの中でも最高級ですが、中でもここプトラジャヤのShangri-La Hotelは別格です。都市部でもリゾートでもない場所にあるこのシャングリラは、玄関から驚きの広さです。

入り口には大きな噴水がお客様をお出迎えし、左右対称の建物に控えめなオレンジの室内灯が視界に優雅さを届けてくれます。室内も通常より広く、都市部では味わえないホテルライフを提供してくれます。

また、プールやジムの設備もありますので、日中は南国気分も十分に味わうことが可能です。ホテルからはプトラジャヤを一望でき、特に朝は緑豊かな窓辺でゆっくりとコーヒーを楽しむことができます。周りに何もないため、静寂を楽しめ、日常のストレスを一気に発散できることは間違いありません。 

 

 

PUTRA JAYA（プトラジャヤ）