台湾ミシュラン★☆☆ 小籠包の名店 Din Tai Fung
- 2018.04.25
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世界中で愛される鼎泰豊
日本でもお馴染み、台湾発祥の中華レストラン鼎泰豊(ディンタイフォン)。
1958年、台湾台北市で食用油問屋として創業するも、1970年代に入り、業績が伸び悩んだのをきっかけに、1972年小籠包を名物とした点心レストランを開業したのが始まりであった。
あっさりとした料理と点心の美味しさは、フランスのミシュラン社より発行されるレストラン・ホテルガイドブック「Michelin Red Guide」の2010年香港マカオ版にて1つ星を獲得したお墨付き。
味もさることながら、極めて質の高いサービスは、世界13カ国に140店舗以上展開するフランチャイズ店すべてに徹底されており、「The New York Times」やCNNほか、さまざまなメディアでも高い評価を得ている。
今回はマレーシアの鼎泰豊にフォーカスし、おすすめメニューやその魅力をご紹介しよう。
絶品小籠包、熟練の職人が織りなす見事な成形
小籠包RM14.20~
鼎泰豊と言えば小籠包だ。
デリケートな生地に旨味が凝縮されたスープが詰まった小籠包は、「黄金18摺」と呼ばれる美しい形状をしている。熟練のシェフが18ひだで餡を包み、その重さはきっちり21g。味はもちろんのこと、美しい成形まで、台湾の点心職人から直々にその技を受け継いでいるのだ。
味の質を落とさぬため、作り置きはせず、この巧妙な技はどの店舗でもガラス越しにうかがうことができる。
鼎泰豊自慢の上海風小籠包のおいしい食べ方は、千切りの生姜が入った小皿に醤油1:酢3の割合で調合したタレに浸し、レンゲに乗せたら箸で小さな穴を開け、湧き出たスープと共にいただくこと。もちろん、タレをつけずにそのまま味わうも良し。
薄皮ながらも、台湾人が好むもっちりと弾力のある「QQ」食感とジューシーな餡の相性は絶妙だ。
醤油1:酢3が鼎泰豊の黄金比率。醤油を先に小皿へ入れ、酢はその後に混ぜること。順番を間違えるとうまく混ざらないので要注意。
おすすめはベーシックな小籠包だが、「蟹みそ入り」と「トリュフ入り」も捨てがたい。蟹のダシが効いた肉汁は独特の風味とコクが後を引く。
薄切りのトリュフ、豚肉の餡にもトリュフオイルを混ぜ込んだトリュフ入り小籠包は芳醇な香りが口いっぱいに広がるなんとも贅沢な一品だ。
トリュフ入り以外は鶏肉餡もあり。
チョコレート小籠包
食後にはチョコレート小籠包はいかが?
マレーシアの鼎泰豊では、マレーシアで人気のブランド「Berly's(ベリーズ)」のチョコレートを使用。お餅のような生地の中から、熱々のチョコレートがとろ~り。甘いもの好きにはたまらないデザートだ。
塩漬け卵のさらりとしたカスタードクリームがおいしい流沙包(リウサーパオ)もマレーシア店のみで販売。
世界中で愛される上品な料理の数々
(左上)昆布ともやしの和え物(鼎泰豊スペシャル)、きゅうりのスパイシーピクルス、共にRM8.60。
(右上)ポークチョップと海老のチャーハンRM37.50。
(左下)海老の塩漬け卵揚げRM27.10(S)と、海老の酸辣湯RM17.00(S)。
(右下)クリスピープロウンケーキRM17.80。
前菜におすすめなのが、鼎泰豊特製のきゅうりの漬物と昆布ともやしの和え物。どちらもピリ辛で食感がよく、箸休めとしてもうってつけだ。
次におすすめなのが海老料理。
パリパリの「クリスピープロウンケーキ」は、揚げた湯葉とプリプリの海老の歯ざわりがよく、ついついお酒が進みそう。
お腹を満たしたい方には、豪快にポークソテーが乗った海老チャーハンがおすすめだ。
また、ニラの交配種野菜(Royal Chives)ともやしの炒め物はマレーシア限定メニュー。見た目と食感は普通のニラだがクセがなく、日本人好みの味わいなので、ぜひお試しいただきたい。
海老の酸辣湯(サンラータン)は女性に大人気。ほどよい辛味に柔らかな酸味でが口当たりよく、これに麺を加えた酸辣湯麵も好評。
塩漬け卵の黄身を衣に和えてカリッと仕上げた甘じょっぱい海老の揚げ物は、子どもも喜ぶ一品だ。
マレーシアの鼎泰豊はドリンクメニューも充実
マレーシアの鼎泰豊では、中国茶のほか、ビール、ワイン、紹興酒などアルコールメニューも豊富に取り揃えているので、軽く飲みながらの食事もいいだろう。
左からローゼルドリンク、レモングラス入りライムジュース(各RM10.40、スパークリング各RM12.80)。高麗人参ティー(RM11.90) 。
マレーシア限定、常夏の気候に合ったヘルシーなドリンク、ローゼルドリンクとレモングラス入りライムジュースは火照った体を優しく癒してくれる。炭酸が効いたスパークリングもおすすめだ。
徹底したきめ細やかなサービス
洗練された味付け、化学調味料を使用せず、素材の味を活かしたシンプルな料理。美味しさはもちろんのこと、二度三度と鼎泰豊に通う客が多い理由はきめ細やかなサービスにある。
(左上)自家製マンゴープリンは人気のデザート。添加物を一切せず、フレッシュな品を提供するこだわりは料理のみならず。
(左下)名札の上の国旗は話せる言語を表す。
(右下)鼎泰豊オリジナル爪楊枝。ブラシ付きと粋な計らい。
フランチャイズを展開するにあたり、鼎泰豊本社は徹底した研修を行っている。フランチャイズのオーナーは、出資するだけでなく、自らが本店での接客を経験を積み、ノウハウを取得しなければならない。
また、シェフやウェイターは初期トレーニングだけでなく、それぞれが持ち場でのパフォーマンスの質を落とさぬよう、定期的に台湾本店での研修が課せられる。加えて台湾の本社から世界各国の店舗への視察も決して怠らない。
フランチャイズ展開する各国ならではの素材を活かしたメニューも積極的に取り入れ、安心安全を心がけた美味しさ、常に向上心を持ち手を抜かない接客、本社と連携したマネジメント体制。これらが鼎泰豊をグローバルなブランドとして名を馳せる所以ではないだろうか。
世界の美食家に愛され、ミシュラン社を始め各メディアから好評価の鼎泰豊。マレーシアでしか味わえない料理と共にサービスも堪能していただきたい。
また、昨年にはポークフリーで鼎泰豊の味を楽しめる「Din」がKLCCにオープン。イスラム教徒が多いマレーシアでの会食にぜひ活用したい。
【店舗名】 | 鼎泰豊 Din Tai Fung(ディンタイフォン) |
【住所】 | 7店舗:The Gardens Mall、Pavillion、Empire Subang、One Utama、Sky Avenue (ゲンティンハイランド)、Gurney Plaza(ペナン)、City Square (ジョホールバル) Din by Din Tai Fung(ポークフリー、アルコール類提供):KLCC |
【電話番号】 | 60 3 2148 8292(Pavillion店) |
【営業時間】 | 店舗により異なる |
【休業日】 | 無休 |
【個室の有無】 | Pavillion店、One Utama店にあり |
【喫煙】 | 不可 |
【WEBサイト】 | 鼎泰豊:http://www.dintaifung.com.my/ Din by Din Tai Fung:https://din-my.com/ |
※掲載内容は2018年4月時点の情報です。