Manner and Customs in Malaysia(マレーシアでのマナーについて)
イスラム教が連邦の宗教とされているマレーシアでは、実に国民の61%の人々がイスラム教を信仰しています。イスラムの文化や風習を学び、マナーを守って、マレーシア滞在が素敵なものとなるようルールや注意点をご紹介いたします。
1、モスクでの振る舞い
旅行者もマレーシアの国教であるイスラム教の戒律を尊重し、マナーを守って見学させていただきましょう。モスク内では、露出の多い服装は禁じられており、女性は髪の毛も見えないようにしなければなりません。
ピンクモスクや国立モスクは、見学をする観光客の為に上着を貸しだしています。
街中のモスクや小さなモスクに行く際は、ストールやスカーフのようなものを1枚用意しておきましょう。土足も厳禁です。 毎週金曜日の午後1時頃は、礼拝のため男性がモスクに通います。
どのモスクも入場ができませんので、金曜日は要注意です。
毎日のお祈りの時間も見学ができません。金曜日以外でも午後12時から14時にモスクの訪問は避けましょう。
2、 食事のマナーとタブー
「ハラル(Halāl)」とは、イスラムの教えで「許されている」という意味です。
イスラム法に準じて処理・加工・調理された食品のことを「ハラル」といいます。お肉についてハラルを意識するムスリムの人々の割合は非常に高く、イスラム教では豚肉は不浄のものとされており、食卓で豚肉をいただかないだけでなく、触ることもしません。
街中で豚肉を使った料理はあまり見かけませんが、中華系レストランでは豚肉や猪肉を取り扱っているお店もあります。牛肉や鶏肉も、イスラムの祈りによって処理されたハラルと呼ばれるものでないと口にしません。アルコールを使った料理も食べることができません。
ムスリムの人と食事をする際は、フランス料理やイタリア料理、日本料理でもハラル認証されているレストラン、又は、ハラルフレンドリー(ハラル認証はないが、ムスリム向けに料理を提供しているお店)を選びましょう。
一緒に食事をするときやお土産を選ぶ際には細心の注意を払う必要があります。
ものを手渡す時と同様に、握手する時は食事をするときは右手を使いましょう。マレー式の食事法では、もともとは右手でごはんやおかずを食べます。
外国人に対しては、寛容ですので、気にする必要はありませんが、左手は不浄の手とされていることを頭の片隅に入れておきましょう。
3、アルコールとたばこ
観光客には飲酒の制限はありませんが、イスラム教では飲酒も喫煙も禁じられています。
レストランやスーパーマーケットでお酒を購入することはできますが、売り場は別になっています。
路上やムスリム向けレストラン近くでは飲むことが許されていませんが、バー、クラブや中華系レストランでは簡単に買うことができます。
タバコは本来イスラム教では禁止されていますが、喫煙者は非常に多いです。街中のコンビニやレストランで簡単に買うことができます。
日本と同じくタバコの値段は統一されていますので、どこで買おうが価格は同一です。クラブやバーはサービス料が上乗せされるので割高な場合もあります。
イスラム教が国教であるマレーシアは、他の東南アジアと比べタバコやお酒の値段が非常に高くなっています。シンガポールより安いですが、日本とあまり変わらない値段に設定されています。