ベトナムはインドとの南シナ海での石油採掘権を延長した。南シナ海での領有権を主張して対立する中国をさらに刺激する見込み。
今週早々、インドの国営石油企業であるONGC の海外部門であるONGCビデシュとのベトナム沖合鉱区128の石油探査契約を2年延長したのである。
ベトナム沖合鉱区128の一部は、中国が領有権を主張している地域であり、また、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、台湾への貿易ルートでもある。1年間の貿易総額およそ5兆米ドル以上といわれている。最近、中国の原油及びその他燃料物資を搭載したタンカーが通過するマラッカ海峡に軍艦を派遣しているインドとのつながりを強化するベトナムは、南シナ海の領有権を主張する中国に牽制をかけている。
また、ベトナム国有石油会社、スペインの石油・ガスの複合多国籍企業レプソルとアラブ首長国連邦のムバダラ開発公社が所有する同鉱区の南の海域でレプソルの委託会社Odfjell Drilling Ltdが採掘を始めている。
ベトナム中部沖でもアメリカの主要石油会社エクソンモービルとレプソルが100億米ドルのガス採掘場ブルーウェールを開発中である。
インドとの商業的つながりが深まる中、軍事同盟を避け、超大国とのパートナーシップを強める政策をとるベトナムのしたたかさがうかがえる。
*この記事は、THE STAR(電子版)が運営するニュースサイト「Vietnam renews India oil deal in tense South China Sea」の記事を翻訳したものである。