イギリス系不動産コンサル大手のKnight Frank(ナイトフランク)が、12月21日に「Knight Frank’s 2017 round-up and 2018 outlook」を発表し、マレーシア不動産マーケットの2017年度の総括と2018年度の予測を示した。
レポートによると、クアラルンプールとその郊外を含むクランバレーでは、コワーキングスペースやシェアオフィス、サービスオフィスの需要が伸びており、その傾向は2018年度も続くと予想されている。
2017年には、クランバレーに新しい鉄道路線「MRT」1号線が開通した。その沿線を含め、鉄道路線沿線でのオフィススペースの需要は今後も高まるとみられる。
また、KLCC近くに建設中の国際金融特区「Tun Razak Exchange (TRX)」とその周辺も今後オフィス需要が増えると予想される。TRXは、MRT1号線の駅があるだけでなく、予定されているMRT2号線の駅も設けられる予定だ。
また、政府傘下の機関Malaysia Digital Economy Corporation (MDEC) が牽引する、IT企業を育成しサポートするプログラム「Malaysia Digital Hub」や「Malaysia Tech Entrepreneur Programme(MTEP)」の活動によって、今後IT系の起業家や中小企業が増えていくとみられる。ITなど新しい技術の普及や、ノマド的な新しいワークスタイルが、サービスオフィスやコワーキングスペースといった安価でフレキシブルなオフィススペースへの需要を高めている。
Knight Frankのレポートは以下から閲覧できる。
http://www.knightfrank.com.my/news/knight-frank%E2%80%99s-2017-round-up-and-2018-outlook-012193.aspx