マレー半島の東西最大の港をつなぐ東海岸鉄道、2024年完成予定

East Coast Rail Link

マレーシアの首都クアラルンプールでは都市鉄道の整備が着々と進んでいるが、長距離鉄道の整備も同様に進められている。

 

マレー半島を横断し、タイ国境までを結ぶ East Coast Rail Link(東海岸鉄道、ECRL)の建設が順調に進んでいると、このほど同事業を担当する財務省傘下のMalaysia Rail Link Sdn Bhd (MRL、マレーシア・レールリンク)が発表した。

13カ月前に着工した工事が順調に進んでおり、予定通り2024年7月に開通する見通しだという。

 

ECRLの工事は2段階で進められており、現在進められている第1フェーズは、クアラルンプール北部のゴンバック(Gombak)から東に向けてパハン州、トレンガヌ州を通り、東海岸最大の港であるトレンガヌ州の州都クアンタンを経由。さらに東海岸を北上して、クランタン州コタバルまでをつなぐ。

 

 

East-Coast-Rail-Link_02出典:Malaysia Rail Link

 

 

ゴンバックの駅はLRTクラナジャヤ線と接続し、クランタン州コタバルの駅はKTM(マレー鉄道)と接続する。

 

第2フェーズでは、第1フェーズで建設した路線をそれぞれ南北に延長する。

北側は、コタバルから北上してタイ国境の町Pengkalan Kuborまで。そして南側は、ゴンバックから西海岸最大の港、クラン港へと伸ばす。

 

たびたび洪水に襲われる東海岸側には各所高架を設けるほか、パハン州など自然豊かな地区ではトンネルを通すことで自然を保護する計画だ。

 

西側のクラン港、東側のクアンタン港の東西最大の港を線路でつなぎ、乗客用の駅はもちろん、貨物用の貨物駅も各所に建設するなど、人とモノの輸送を効率的に行えるようにすることで、東海岸側の経済の活性化を狙う。

 

完成すると、全長688kmを最短4時間で結ぶ鉄道となる。

事業母体はMRLで、建設主体は中国交通建設集団(China Communication Co Ltd、CCCC)である。

 

 

ビデオ提供:Malaysia Rail Link and China Communications Construction Co Ltd

 

 

ビデオ提供:Malaysia Rail Link